ラーメン屋に学ぶプロジェクト管理

【体験談】ラーメン屋で見た“プロジェクト管理”の神髄

先日、行列のできるラーメン屋に行ってきました。そこは、昔ながらの町中華ではなく、
店主が素材にこだわった創作ラーメンのお店。
店主と注文を聞くアルバイトの2人体制で、カウンター席8名、待ち席8名、さらに外には
20名ほどが並ぶ超人気店です。

入店までに約1時間並び、ようやく店内へ。店内では、8名ずつのローテーション制で、
食事中の8名が食べ終えると、待っていた8名がカウンターに案内されるというシステム。
注文は待ち時間中に聞かれ、厨房の効率を最大化する工夫が感じられました。

カウンターに座ると、店主が8名分のラーメンを同時に調理している厨房の様子が目の前に。
驚くほど手際がよく、無駄な動きが一切ありません。そこで、ふと気づいたのです。

「こ、この店主はクリティカルパスを頭に描きながらラーメンを作っているっ!!」

注文内容は毎回異なるはずなのに、店主は調理工程の順序を柔軟に調整し、最短でかつ
並んだ順にラーメンを提供できるように動いているのです。

【考察】料理はプロジェクトだ!

クリティカルパスとは、プロジェクト管理においてスケジュールに影響を与える作業経路のこと。
システム開発や建設現場などで使われる概念ですが、ラーメン屋の店主はそれを自然に実践して
いたのです。

この体験から、「しっかり設計すれば料理初心者でもおいしい料理が作れるのでは?」と考え、
SE的視点でカレーライスの調理工程をプロジェクトとして設計してみました。

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【実践】SE的カレーライス開発プロジェクト

1. 要件定義

目的:家族4人分の夕食として、満足度の高いカレーライスを提供
期間:調理時間60分以内
材料:玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、肉、ルー、米、福神漬け、らっきょう(任意)
スキル:初心者向け

2. 基本設計

メインモジュール:カレー(ルー+具材)
サブモジュール:ライス(炊飯)、副菜(サラダなど)
依存関係:炊飯は最初に開始(非同期処理)
野菜のカット → 炒め → 煮込み → ルー投入(同期処理)

3. 詳細設計

材料準備:具材カット、調味料確認
使用ツール:包丁、まな板、鍋、炊飯器

4. 実装

並列処理:炊飯と具材炒めを同時進行
ログ監視:タイマーで火加減と煮込み時間を管理
例外処理:焦げそうなら火を弱め、水分不足なら追加

5. テスト

ユニットテスト:味見して調整
統合テスト:ご飯とカレーのバランス確認

6. デプロイ

インストール:食器選びと盛り付け
リリースタイミング:家族が集まる時間に合わせて提供

7. 運用・保守

ユーザー評価:家族の反応をヒアリング
改善点記録:辛さや具材の要望を記録
レシピのバージョン管理:v1.1など

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これを繰り返しおいしいカレーライスを作れるようになる頃には、あなたのSEスキルも
スパイシーさが増していることでしょう!?

お読みいただきありがとうございました。