微笑みの国は存在するのか

サワディー・クラップ(สวัสดีครับ)!

皆さん、おはようございます!こんにちは!こんばんは!


今回のエンカレッジブログは、日本を飛び出して東南アジアにある「タイ王国(タイランド)」についてお話しさせていただきます。

最初に述べさせていただいた「サワディー・クラップ」ですが、
タイ王国では日本でいうところの「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」は、すべて「サワディー・クラップ」でOKです!


言語の習得が比較的簡単とも言われています(発音は難しいですが…)。

さて、皆さんは「タイ王国」と聞いて何を思い浮かべますか?

  • 微笑みの国?
  • 象?
  • 寺院?
  • タイ米?
  • 暑い国?
  • 発展途上国(もう先進国に近づいていますが)?

どれも正解です!

でも、タイ王国の本質はそこではありません。
この国を深く理解するためには、その生い立ちや歴史を少し知る必要があります。
本当のタイ王国の姿は、そこに隠れています。

私は公私ともに、25年前からタイ王国を何度も訪れており、
私なりの視点からタイ王国の歴史、日本との関係、そしてIT事情についてご紹介させていただきます。

まず、タイ王国の歴史について簡単にご紹介します。


起源は13世紀のスコータイ王朝に始まり、その後アユタヤ王朝、トンブリー王朝を経て、現在のチャクリー王朝へと続いています。
タイ王国は東南アジアで唯一、植民地化を免れた国であり、
その背景には、イギリスとフランスの植民地支配の狭間に位置していたことや、巧みな外交戦略があったと言われています。

驚きですよね!
13世紀から続く歴史の中で、アジアの混沌とした情勢においても【どこの属国(植民地)にもならなかった】というのは特筆すべきことです。


アジア(東アジア・東南アジア・中央アジアを含む)において、建国以来独立を保ち続けているのは、日本とタイ王国だけです。
そのため、タイ王国の人々は自国に対して非常に誇りを持ち、自分の国を愛する人が多いのです。

タイ王国では、国民の約95%が仏教徒です。
また、米を主食とする食文化が根付いており、年間の米生産量は約3,400万トン。
これは日本の年間米生産量(約700万トン前後)の約5倍にあたり、農業国家としての一面を強く持っています。

国家元首はタイ国王(ラーマ10世)で、国名に「王国」がつくのはこのためです。
立憲君主制を採用しており、国王は国家元首である一方、議会や議員も存在する民主主義国家です。
タイ王国の政治体制の根幹は、日本の「大日本帝国憲法(明治憲法)」を参考にしており、
その体制をほぼそのまま導入した過去もあることから、日本と非常に密接な関係にあります。

日本の天皇陛下とタイ国王は、とても友好な関係を築いており、
天皇陛下や皇族の方々がタイを訪問される際は、国賓として丁重に迎えられます。

どうですか?
タイ王国って、日本とこんなに似ていて、友好的な国だったんだ!と驚かれたのではないでしょうか。

私が関わってきた限りでは、タイ国民の皆さんは日本を非常に特別な存在として見ており、
とても友好的に接してくれます。

タイ王国のキャッチフレーズをご存知ですか?
そう、「微笑みの国」です。

タイの人々は笑顔を絶やさず、常に明るく微笑んでいる――
そんな印象をお持ちの方も多いと思いますが、これは「半分正解で半分不正解」です(笑)。

まず正解の部分ですが、
国民性として非常におおらかで、楽天的な思考の方が多いです。
タイ語で「マイペンライ(ไม่เป็นไร)」という言葉があるのですが、
これは日本語で「大丈夫」「気にしないで」「なんとかなるさ」という意味です。
タイの人々は、この言葉を笑顔でよく使います。
「喧嘩しても、寝たら明日は笑顔で!」という考えの人も多く、
些細なことは気にしない、根に持たないという気質があります。
ただ、全てが「マイペンライ」ですので、
こちらがお願いしたことを忘れていても、「マイペンライ」で済まされることもあります(笑)。
のんびりとした性格の方が多く、現地を訪れると時間の流れがとても緩やかで、
時間に追われがちな日本人には、この「ゆったりとした時間の流れ」がとても心地よく感じられることがあります。

一方、不正解の部分ですが――
タイ王国は立憲君主制の民主主義国家であるとはいえ、政治の大半は軍隊や警察幹部によって占められており、
政治家や官僚が優遇されている国でもあります。
観光で訪れる分にはまさに「微笑みの国」なのですが、
実際には政治への不満を抱いている国民も少なくなく、また、国王への批判は「不敬罪」に問われるため口に出すことができません。
ですので、表面上は「微笑みの国」でも、内情には複雑な事情があることも事実です。

弊社は現在、タイのIT開発会社にオフショア開発を依頼しています。
とても優秀なタイ人エンジニアの方々が、納期までに完璧な仕事をしてくださるので、
オフショア開発先としても非常に信頼できる国だと考えています。

IT教育や技術水準も非常に高く、AI・AR・XR・VRなどの先進分野を積極的に学ぶ学校が多く存在します。
日本と同じく、小中学校は義務教育であり、高校・大学への進学率も非常に高い国です。
国家機関自ら先進技術を積極的に採用しており、たとえば空港警察がセグウェイ(電動一輪車)を10年以上前から導入しており、空港で見かけて驚くこともあります。
日本ではまだ見られない技術を導入している場面も多く、タイは確実に「先進国家」への道を歩んでいると感じます。

近年、弊社のソリューションである【DEFENDER-X(ディフェンダーエックス)】および【Mental-Checker(メンタルチェッカー)】の導入を目指して、現地で積極的に営業活動を行っています。
(※【DEFENDER-X】および【Mental-Checker】の詳細については、ぜひリンクをご参照ください)

タイ王国は東南アジアの中心に位置する国であり、日系企業、アジア各国の企業、欧米企業などが数多く進出しています。
そのため、【DEFENDER-X】や【Mental-Checker】を導入できる企業や工場が非常に多く、弊社も積極的に営業を展開しています。

ただし、国家機関に近しい企業様を訪問すると、「微笑みの国」とは異なる一面も見えてきます…
このあたりの詳しい話は、また次回にでも。

皆様もぜひ一度、【微笑みの国 タイ王国】を訪れてみてください!

最後に、タイ王国の基本データをご紹介して締めとさせていただきます。


🌏 タイ王国の基本データ
  • 正式名称:タイ王国(Kingdom of Thailand)
  • 首都:バンコク
  • 面積:約51万4千平方キロメートル(日本の約1.4倍)
  • 人口:約6,609万人(2022年)
  • 言語:タイ語
  • 宗教:仏教(約95%)
  • 気候:熱帯性気候(年中、日中は25〜35℃の範囲)
  • 通貨:バーツ
  • 物価:日本の約3分の2(円安の影響でやや上昇傾向)
  • 日本との時差:日本標準時よりマイナス2時間
  • 日本からのアクセス:東京・大阪・名古屋・福岡からバンコクまで直行便あり(約6~6.5時間)

次回は、タイ王国についてさらに掘り下げてご案内できればと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!